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    森絵都『カラフル』

    • 2013.02.06 Wednesday
    • 11:50
    評価:
    森 絵都
    文藝春秋
    ¥ 530
    (2007-09-04)
    コメント:大好き。自分の周りの人々についてよく考えるきっかけにもなった本。2010年にはアニメーション映画化されました。

     昨日は本を読んだりテレビを観たり、ゴロゴロしてました

    レポート終わった後は、どうも気を抜いてしまっていけませんなあ

    読んだのは、森絵都さんの『カラフル』です

    2010年に映画化された時に観に行って(一人で…)、凄く感動して号泣してしまって

    宮崎あおいちゃんや南明奈ちゃんら、有名人が声優として出演していたので、印象に残っている方もいらっしゃるかもです

    その文庫本をようやく読みました

    話を知っていたので、よもや泣くことはあるまいと思っていたのに…

    以下はネタバレ含みます!




    物語は「ぼく」の一人称で展開していきます。

    生前に重大な罪を犯してしまって輪廻サイクルからはずれた「ぼく」。
    死後に記憶のないまっさらな魂になり、そこで出会ったのは、天使プルプル。
    「ぼく」は天使業界の抽選に当たり、下界での再挑戦ができるのだという。その試練に成功すれば、「ぼく」は再び輪廻サイクルへと戻ることができるらしい。

    その試練とは、亡くなった少年・小林真の体に「ホームステイ」すること。そして自身の生前の罪を思い出すこと。
    なんとこの小林真、中学3年生の若さで自殺したのだという。
    「ぼく」は真として、小林家で生活するようになる。周りも、真が蘇生したものだと思っている。
    父親は優しく、母親の料理も美味しい。兄はまあ、意地悪だけど。普通に幸せな家族ではないか。
    真はなぜ自殺したのだろう? と、最初は首を捻る「ぼく」。
    けれど、真として暮らしていくにつれ、真を取り巻く人間の色々な面が見えるようになり…。



    (以下、ほんとにネタバレです!)



    他人の不幸によって昇進を勝ち取り喜んでいる、利己的な父親。
    趣味で通っているフラメンコ教室の講師と不倫している、〈汚らしい〉母親。
    真のコンプレックスを遠慮なく刺激してくる兄。
    その上、真の狭い世界の中で、唯一の光だった初恋の相手・ひろかが、父親ほどの年齢のおじさんとラブホテルから出てくる始末

    そしてそれらを全部突き付けられた真。彼は繊細で豊かな感受性を持つ、おとなしい少年。

    そりゃ傷つくさ〜

    と、最初は完全に真に同情していました。「ぼく」も真の痛みを感じるようになり、痛みの源となった父や母、兄に対して反抗的な態度に出てしまう。

    しかし、真が「知ってしまった!」と思って深く傷ついたそれは、実は人々の一面にすぎなかったりするのです。
    中学生の頃って、どんな感情生活を送っていたのか、どうにも定かには思い出せないけれど
    確かに、何かについてひとつ知ったことが、それの全てだと思い込んでしまうこと、よくありました。というか今もそういうこと、あります。
    特に親に対してそうでしたね

    利己的かと思われた父親は父親で、必死に仕事と向き合いながら、一サラリーマンとして〈波乱万丈〉な仕事人生活を送っている。
    母親も、平凡な自分の人生に悩みながら、不倫についてもひどく後悔して、子供たちの母親としてきちんと生きることを決意している。
    そしてお兄ちゃん

    お兄ちゃん、真が病院のベッドで蘇生した(実際は「ぼく」の魂が入った)のをきっかけに、医学部受験を決意。しかも高3の時点で!
    真に無関心なお兄ちゃんだと思っていた「ぼく」がそのことについて問い詰めた時のお兄ちゃんの台詞に、涙腺が爆発しました。
    お兄ちゃーーーーん

    真や「ぼく」が、相手のある一面を捉えただけでその人の全部を見たと思い込んでしまったように、周囲の人間も、真に対して「ひとつの色」だけを求め、見出したつもりになっていた。
    「ぼく」はそれに気づいて、人々は「カラフル」なのだと理解する。きれいな色もきたない色も含めてその人なのだと。
    同時に、「ぼく」が真のイメージを意識的にせよ無意識的にせよいろいろとぶち壊したことで、周囲の真への認識も、更新されるようになる。

    そして「ぼく」は苦悩します。
    この、真と真剣に向き合ってくれている人たちに、なんとか真を返してやることはできないだろうか?
    それに、思い出さなければならない「ぼく」自身の罪とは、いったい? 「ぼく」は何をしたのだろう?


    映画を観ていた時、この「ぼく」の罪を「ぼく」が思い出した場面で、ぱっと視界が開けたような気持になりました。演出もすごく良かったです。
    (鋭い人は結構最初のうちから「ぼく」の罪について勘付いていたかもしれないけれど、私は鈍いので、作者のミスリード等にはまんまと乗らされるわけです

    映画でネタを知っている方にも、きっと楽しめると思います。

    個人的に映画で良いなと思ったのは、桑原ひろか役の南明奈ちゃんです
    当時は彼女に対してアイドルっぽいぶりっ子キャラだと勘違いな認識を抱いていたので…
    ひろかが自身の心の闇を「ぼく」に暴露したときの声が、すごく好きでした。

    文章が読みやすく、2時間もかけずに読めてしまうので、ふっと思い出した時に手に取りたくなる本のひとつに入りました
    自分に子供が生まれた時に、読んでほしいな、と思える本でした。


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      コメント
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      • りょう
      • 2013/08/21 4:39 PM
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